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熟した柿

 家人がたまにじゅくじゅくに熟れた甲州百匁柿を買って帰ってくる。お買い得品になって安いからであろう。でもこれがおいしいのである。 (尺貫制でなくなったので若い世代にはわからぬだろうが、文字通り三百数十グラムはある大きな柿である)  思えば子供の頃、土蔵の裏庭に数本の百匁柿があって秋になると実をつけたものであった。あの種の柿は…
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刃物の研ぎ

 先週歩いたばかりなのにまたまた日本橋に用事があると家人が言う。なら序でに鰹節削りのカンナがこのところ不調なので研ぎに出そうか。  たかが鰹節と見くびってはいけない、由緒正しい刃物の木屋製で桐の箱に入っている。店は三越本店のライオンから通りを挟んだまん前にある。古風な台帳に記録して、研ぎが終わりましたら葉書でお知らせいたします、と…
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幼なじみ

 小学校の同級会があるのでひさしぶりに故郷に向かう。 列車が紅葉の山あいを抜けてゆくと、並行して走る国道20号線とその上を走る高速道が見える。何度ここを往復したことだろう。まだ独身だった頃、会社がひけてから夜汽車に乗って母の許に帰るときに眺めた山間部にぽつんと灯る裸電球の明かりとか、幼い子供達を乗せてマイカーの賑やかな車窓から見た新緑…
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秋の旅

 用事と観光をかねて三日間九州に行ってきた。行く前に風邪を引きかけていたので、直そうと必死の思いでパソコンもテレビもろくに見なかったから、外に出ると事物がよけい新鮮に映る。  初めての長崎。昔は気持ちの上でどれほど江戸から遠かったのであろう。われらには推測できないが先人の文化文明の遺産に頭が下がる。しかし、晩秋の穏やかな陽光の中で…
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